なぜハイハイにこだわるのか?
前回は「自力で動くことが赤ちゃんの認知発達に大切」という話をしました。今回は、特に四つん這いのハイハイに注目して、その理由をわかりやすくお伝えします。ずり這いの後に、ハイハイをスキップして歩行に進む赤ちゃんもいますが、しっかりハイハイを経験することには明確な利点があります。
ハイハイをしないとどうなる?
臨床では、ハイハイの機会が少なかったお子さんに、後に姿勢の崩れや運動のぎこちなさが見られることが少なくありません。
「ハイハイはしなくても大丈夫??」「ハイハイはしなくても大丈夫??その2」で詳しく伝えています。
ハイハイはただの移動手段ではなく、身体と脳の発達を支える重要な役割を果たします。ですから、しなくても生命の危機には関わらないことが多いけれど、是非是非した方が良い、と私は考えます。ハイハイの効果について、主なポイントを順に説明します。
ハイハイの7つの効果
1 体力づくり
ハイハイをすることで、体幹、四肢の筋肉を鍛えます。これらの筋肉は、重力に抗って二足歩行をするために大切な筋肉です。筋力をつけると、安定した姿勢と歩行に繋がりやすくなります。
2 認知力を育む
ハイハイ中は「ここに行きたい」「でも障害物がある」「どうやって進もう?」と判断と試行を何度も行います。この繰り返しは筋力と認知力の基礎になります(他の移動方法でもある程度は生じます。詳細は前回のブログ「赤ちゃんの『自分で動く』ことが育てる力」をご参照ください)。
3 手足の交差運動(クロスパターン)を促す
右手と左足、左手と右足が連動するクロスパターンは、左右の脳を結ぶネットワーク形成に重要です。ずり這いの一部では生じますが、ほふく前進やいざり這いでは十分に起きないことがあります。四つん這いのハイハイはこの交差運動をしっかり促します。
4 手のひらに体重をかける
ハイハイでは手のひらに体重がかかります。これによって手の筋肉がしっかりつき、感覚入力がインプットされ、道具を使うための手先の感覚や手先の細やかな運動(箸使い・鉛筆操作など)の基礎になります。
5 肩や上肢を強くする
腕や肩に負荷がかかることで、肩まわりの筋力や骨格が発達します。肩の安定は姿勢保持や運動能力に直結します。
6 股関節の安定・良い形づくりを助ける
ハイハイで股関節に適切な刺激が入ると、安定した関節位置が促されます。これが将来のスポーツ傷害の予防や、加齢による関節への負担を軽減する可能性があります。
7 背骨のS字カーブ形成を助ける
新生児期は背骨がCカーブですが、ハイハイはS字カーブの形成を促します。S字カーブは体重や衝撃を分散させるため、疲れにくく、腰や関節の負担を軽くする役割があります。
ハイハイを促すにはどうしたらよいか?
妊娠前も含めた栄養、環境、運動経験の結果により、ハイハイが起こるか起こらないかが変わってくるかもしれません。
当院では、赤ちゃんのより良い発達に導くため神経発達の視点からお子様のケアをしています。それによって、お子様の成長の方向性を少しでもより良いものにしていきたいと考えています。
健康増進を目指すケアでは、気になることがなくても、お早めにお越しいただくことが望ましいです。そのほかに、ご家庭では、床で過ごす時間を増やし、赤ちゃんと遊ぶ時間をしっかり持ってください。
医療的背景と介入の可能性
脳損傷や明らかな疾患がないお子さんでも、ハイハイが出にくい場合は脳機能や姿勢の評価を行うと改善の糸口が見つかることがあります。当院では、カイロプラクティックケアに加えて、生活習慣のアドバイス、的確な感覚刺激・運動介入を組み合わせて支援しています。
ダウン症や脳性麻痺などがあるお子さまでも、早期からのアプローチで動きや認知・社会性の発達がより良い方向に向かう可能性があります。早めのアプローチをおすすめします。
まとめ
ハイハイは、脳と身体の発達を支える重要な活動です。手足の協調、感覚入力、筋骨格の発達、脊柱の形成など、将来の運動や姿勢、全身の健康に直結する恩恵があります。
赤ちゃんの運動発達について気になる点があれば、お早めにご相談ください。
当院では、
赤ちゃんの発達や頭の形についての
無料オンライン説明会、個別オンライン相談(有料) を行っています。
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このブログは、赤ちゃん・子どもの発達と健康について、
「知った上で選びたい」と考える親御さんのための情報を発信しています。 すべての内容が、すべての方に向けたものではない場合があります。
心に余力がないときは、無理に読み進めず、
必要なタイミングで参考にしていただければ幸いです。
この記事を書いた人
Healthy Life Central
乳児・小児の発達と健康を専門とする国際基準(WHO基準)のカイロプラクター
臼田 純子
